舞妓Haaaan!!!

 新年には初笑い−。腹の底から笑い転げて、ちょっとホロリとなって、ああ、日本はイイなあと思えれば、それはそれで今年も元気になれるだろう。この映画はそんなハッピーな気持ちを与えてくれる。

 クドカン(宮藤官九郎)が脚本、個性派俳優の阿部サダヲが主演、京都の花街が舞台で舞妓の世界を題材にしたドタバタ・コメディー。「憧れの舞妓はんと野球拳を」という、多分読者諸氏も一度は空想した夢を、本気になって追い求めるサラリーマン鬼塚公彦(阿部サダヲ)が、「一見さんお断り」の高い敷居を、ハチャメチャな熱意で乗り越えて夢をかなえていく物語だ。

 ドタバタでナンセンスギャグが続くと思ったら、後半は人情話に転換し、そして最後はハッピーエンド。まさに松竹新喜劇の流れをくんだ伝統的な喜劇のパターン。

 が、そこはクドカン、笑いの作りは今をとらえて新しい。なんたって阿部の演技が光る。古きアチャラカ喜劇を彷彿とさせる。エノケンや三木のり平らのデビュー時、きっと彼の登場のような驚きがあったのだろう。脇を固める堤真一柴咲コウ伊東四朗らの絡みもイイ。

 このセリフは舞妓オタクの鬼塚が恋した駒子(小出早織)に言ったもの。オタクであることの表明で、自己確立と自立の宣言だ。好きなことが生きる活力となることを教えてくれる。

 人によってはこの奇想天外、場当たり的なストーリーに呆れる方もいるだろう。だが、ときにはバカバカしさの波に身を委ねてみるのも、意外と楽しいものだ。

 2007年6月公開。本編2時間、発売・バップ、5040円。

舞妓Haaaan!!!

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