さよなら、そして こんにちわ

 葬儀社の若手社員・陽介は元暴走族で無愛想な顔つきだが、実は笑い上戸で涙もろい男だ。

 しかし、葬儀に笑顔は厳禁。陽介はオリジナリティーあふれる工夫で感情を抑えこみ、かわいい妻と、もうすぐ生まれてくる子供のために仕事に励む姿を描いた表題作。スーパーの社員が出世のために必死に健康番組をチェックし商品を発注するが、コロコロ変わるテレビの情報に翻弄(ほんろう)される「スーパーマンの憂鬱」、若き僧侶が「クリスマスをしたい」と妻子にせがまれて、宗教が違うと悩みながらも檀家の目を恐れつつ奔走する「長福寺のメリークリスマス」など7つの短篇を収録する。

 うち2編は主婦が主人公だが、それ以外はすべてがんばるお父さんたちをユーモアたっぷりに描いている。読めば元気が出てくる1冊だ。

 (萩原浩著、光文社・1575円)

さよなら、そして こんにちわ

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