呉清源 極みの棋譜
ビル・ゲイツ、イチローから大相撲の普天王、アンガールズ田中まで、囲碁好きの有名人は少なくない。最近では小沢一郎Vs与謝野馨の公開対局が話題を呼んだ。
そんな愛棋家たちにとって神様のような存在が呉清源である。中国から14歳で来日し、帰化。昭和の囲碁界で一時代を築き上げ、今年93歳になった。映画は氏の自伝を基にしている。
ピーンと張り詰めた部屋で、碁盤上の“宇宙”を一心に見つめる若き日の呉清源。演じる台湾のスター、チャン・チェンのたたずまいがいい。勝負師というよりも求道者といった感じがよく出ている。柄本明、松坂慶子らも実在の棋士役で登場。衣装デザインのワダエミら日本人スタッフも多い。
とはいえ、これはれっきとした中国映画。田壮壮監督は日中戦争前後に焦点を当て、一時期、新興宗教に走ったエピソードなども挿入している。だが同じく入信した双葉山の存在などに触れつつも、決して深入りはしない。生臭さがない分、欲求不満も覚える。繊細かつ品位のある映像は素晴らしいけれど。
呉清源 極みの棋譜
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