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フリーダム・ライターズ



 がんばった自分を褒めてやりたい、とはマラソンランナーの有森裕子さんの言葉だ。昔は大偉業を成し遂げると、それは世間様のお陰だという無難な処世術があったが、彼女の言葉で、スポーツ界に柔らかな本音の風が吹き込まれた印象を受けたものだ。

 このセリフは、不良生徒のクラス担任となったエリン(ヒラリー・スワンク)が言ったもの。サイダーのグラスを生徒に持たせ、教師が生徒を褒めてやるのではなく、自分で自分に対して祝福させ元気付けさせる。ニクイ教育的な演出だ。米国の教育の基本は自己確立にあるようだ。スタンダードの物差しを教えるのではなく、自分で判断する力を養わせようとしている。

 荒れた教室を受け持ったエリンは、心を開かない生徒たちに戸惑い、生徒全員に日記帳を配り毎日書くことを提案した。それは提出する必要のない宿題だが、私に読んでほしいのなら書棚に入れてほしいと言う。

 ある日書棚を開けたら、みんなの日記帳が入っていた。ストリートを戦場だというすさんだ子供たちの重たい現実が書かれていたのだ。そしてエリンは、何かを変えようとしたい彼らの切実な思いに応えようと−。

 よくある熱血教師物語である。だが、ヤワな学園ドラマではない。ピストルの銃口と隣り合わせで暮らしている子供たちの生き延びるための再生の物語だ。

 2007年7月公開。本編2時間3分、発売・パラマウント ジャパン、4179円=スペシャル・コレクターズ・エディション。

フリーダム・ライターズ


2007/11/16(金) DVDナビ トラバ(0)


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